衝撃を受けた10.9東京ドーム プロレス観戦 1
前回の記事
前回の記事で書いた通り、
1995年夏、初めてのプロレス観戦で
プロレスを生で観るということに
すっかり魅了された僕は、早くもまた
プロレスを観に行きたくて仕方がなかった。
しかし当時子供だった僕は、
最低でも何千円もするチケットは
とても買えないので、
当然親に頼まなければいけない。
そうなるとあまり高いチケットは頼めない。
その大会で一番安い席のチケットを
探していたのだが、
すでに新日本プロレスの
直近の試合のチケットだと
安い席は完売だし、
あとは地方大会のため、
遠くてなかなか行けない。
となると東京で開催の興行となると、
見つかったのは・・
なんと
10月9日に東京ドームで行われる
全面対抗戦だ。
これは有名団体同士の全面対抗戦とあって、
かなり注目の大会だ。
しかも東京ドームで開催というのも
僕はかなり興味があった。
東京ドームという
両国国技館をはるかに凌ぐ大きさの会場で
観るプロレスは、当時の僕からすると
夢のようだった。
これを観に行けたら最高だな。
しかし、そんな大きな大会なら
チケットの値段もかなりするだろうなぁ
と思い、半ばダメ元で父に頼んでみた。
すると父が、セゾンにチケットを
問い合わせてくれて、
この日のチケットで一番安い席は
5000円の席だということがわかった。
「一番安い席は5000円の席だそうだが、
お前らこれでもいいのか?」
と、父が訊いてきた。
僕ら兄弟はびっくりして、
え?いいの?買ってくれるの?
と、戸惑いながらも「欲しい」
と返事をしたら、
その5000円のチケットを
兄のと2枚買ってくれた。
やったぁー、買ってくれた!!
「ありがとー!!」
僕ら兄弟は大興奮で父にお礼を言って、
ついに東京ドームでの、
しかも団体の全面対抗戦という
大注目の大会を
生で観に行ける事が現実となった。
僕はもうその日から
10月9日が待ち遠しくて待ち遠しくて、
毎日頭の中には
10.9というキーワードばかり浮かんでいた。
特に当日まで1週間となった時には、
その1週間が、
とてつもなく長い期間に感じた。
授業中も頭の中は10.9のことばかり、
授業の内容など頭に入っちゃいない。
学校の机に10.9まであと7日、と書き、
次の日は10.9まであと6日と書いていき、
毎日カウントダウンをしながら当日を待った。
試合が近づいていき、
この大会の対戦カードが
次のように決まった。
第一試合
石沢常光 VS 桜庭和志
(新日本) (UWF)
第二試合
(新日本) (UWF)
第三試合
飯塚高史 VS 高山義廣
(新日本) (UWF)
第四試合
獣神サンダーライガー VS 佐野直喜
(新日本) (UWF)
第五試合
(新日本) (UWF)
第六試合
長州 力 VS 安生洋二
(新日本) (UWF)
第七試合
佐々木健介 VS 垣原賢人
(新日本) (UWF)
第八試合
橋本真也 VS 中野龍雄
(新日本) (UWF)
第九試合(メインイベント)
IWGPヘビー級選手権
(新日本) (UWF)
メインは当時IWGPチャンピオンの
武藤敬司選手と
UWFインターナショナルの総帥、
高田延彦選手の対戦。
正直言うと、この頃僕は、
UWFの選手は
高田選手以外は知らなかった。
だからどういう実力なのかも
まったくの未知数だった。
もちろん新日本プロレスファンであったので、
新日本プロレスの選手が勝つことを
信じていたが、
やはりUWFインターナショナルの
蹴り主体のスタイルに
新日本の選手はどう対応していくのか
という不安もあった。
兄とも話しながら
予想したりしていたのだが、
やはり体格、体重で上回る新日本勢が
やや有利なのではという結論が出た。
続く