1日1食(たまに0食)、気まぐれ断食男のブログ

日々食事は1日1食で、たまに0食という変わり者のブログです。思ったことを日々気まぐれに書いていきます。

外食の時、食後にあったもう一つの楽しみ

 

ここ最近の僕の記事を

読んでくれている方にはわかると思うけど、

僕が子供の頃は

父が家族をよく外食に連れて行ってくれた。

 

 

外食もその時その時で

色々なお店に行ったけど、

その時行ったお店が、

駅ビルや、デパート内のレストランの場合、

食事と同時にその後の楽しみがあった。

 

 

父は色々なお店に

家族を食事に連れて行ってくれて、

もちろんその目的は

家族を楽しませるためでも

あったのだろうけど、

当然父は自分自身も楽しむために

外食をしていた部分もある。

 

なのでお酒が好きな父は、

当然外食の場でもお酒を堪能する。

 

母もお酒が好きだったので、

父と母は外食でお店に行った時も、

必ず晩酌が始まる。

 

そうなると当たり前だが

当時子供だった僕と兄は

お酒を飲まないので食べるだけ。

 

だからいつも僕と兄は、料理を食べ終わると、

父と母よりも先にごちそうさまになる。

 

 

しかしそれからが長いのだ。

 

 

父と母はそこから晩酌モードに入るので、

終了までが長い。

 

いつも外食の時にまわりを見渡すと、

他のお客さんは、

うちら家族よりも後に入ってきた客でも、

うちら家族よりも先に食べ終わって

どんどん帰っていく。

 

まわりのお客さんが

どんどん入れ替わっていくのを

何度見た事か。

 

 

それでも駅ビルやデパート内のレストラン

じゃない場所での外食の時は、

母からペンとメモ帳をもらって、

お絵かきをしたり、兄とふざけたりして

父と母の晩酌の終了まで席に座って

付き合っていたのだが、

駅ビルやデパート内のレストランでの

食事の時は、この時間に楽しみがあった。

 

 

それは、父が、僕と兄に1000円を渡して、

 

「これで、下の階のおもちゃ売り場か

ゲームコーナーで遊んでいろ」

 

と言って僕と兄を

レストランから席を外させた。

 

 

父としては、食べ終わった後に

長い時間、晩酌に付き合わせるのは

退屈だろう、という配慮と、

自分達も、子供達のことは気にせずに

ゆっくりと酒を楽しみたい

という思いがあったようだ。

 

 

なにはともあれ僕ら兄弟は、

この父の対応が嬉しかった。

 

僕と兄はおもちゃ売り場に行って

1000円以内で買えるおもちゃを探したり、

あるいは漫画を買おうか

本屋に行って物色したり、

もしくはゲームコーナーに行って

ゲームをやろうか色々と

喜んで駅ビルやデパート内を飛び回っていた。

 

これは駅ビルやデパートなど、

レストラン街の他に

おもちゃ売り場やゲームコーナーや

本屋がある建物内での食事の時には

ほぼ毎回こうだった。

 

こういう場所での食事の時は

父は毎回僕ら兄弟に1000円を渡して、

「これで遊んでろ」、と言って

食べ終わった僕らに席を外させた。

 

時にはその1000円を

あっという間に使ってしまって

レストランに戻ると、

父は追加でお金を渡してきたこともあった。

 

だから僕ら兄弟は

駅ビルやデパート内で食事をするのは

特別好きだった。

 

 

僕ら兄弟はそのうちに、

こういう時に1000円をもらうのが

当たり前の感覚になっていき、

逆に、それが無いのはありえない、

くらいの感覚になっていってしまっていた。

 

特にそれが顕著だったのは兄のほうだったが、

父はこのことについて、後年、

 

「あんなクセをつけてしまったのは

いけなかった・・」

 

と、少し後悔しているようだった。

 

 

正直言うと、僕と比べて

格段にお金の使い方が荒い大人に

成長してしまった兄について、

父はあの当時の食事後の1000円なども、

その原因の一つではないかと後悔していた。

 

でも確かにこういうのは

当たり前の事ではない・・・と思う、たぶん。

 

うちも特別に裕福というわけではない

家庭だったが、父はそれよりも

自分達がお酒をゆっくりと、

僕らの事を気にせずに堪能したかったのと、

それに長く付き合わすのは

子供には可哀そうだという

配慮があったのだ。

 

とにかくこういうちょっとした事でも

いい思い出を作ってくれた父には

今は感謝している。

 

当時は当たり前の感覚に

なってしまっていたが、

今になって冷静に思い出してみると、

当たり前だなんてとんでもない。

ほんとに有難い行為だった。

 

大人になってみないとわからない

親の有難い行為というのは

数えきれないくらいあるものだと

この年齢になって改めて身にしみるものだ。