1日1食(たまに0食)、気まぐれ断食男のブログ

日々食事は1日1食で、たまに0食という変わり者のブログです。思ったことを日々気まぐれに書いていきます。

スーパースターだった兄 その3

 

前回の記事で、僕は中1の頃、

スーパースターだった兄の影響で

2コ上の3年生に色々話しかけられた

経験があったところまで書いた。

 

dannjiki835.hatenablog.com

 

 

 

そういえば中学の運動会のリレーでも

兄は小学校の時と同じような成り行きで

トップでゴールした時があった。

 

兄が3年生で僕が1年生の時の運動会だ。

 

兄はここでもやはり

アンカーを走ることになっていた。

 

リレーは一度に4人ずつ走るのだが、

兄のチームはビリか3位のまま

アンカーの兄にバトンが渡った。

 

ここからまた兄が追い上げを見せ、

ゴール直前、ほんとに直前の所で

トップも抜いて1位でゴールインした。

 

小学校の時と同じようにまわりは大歓声。

 

僕の同級生達も「超はえー!!」「すげー」

といって驚いていた。

 

近くにいた体育教師も思わず

「はぁぁ、はえーなぁ・・」と脱帽していた。

 

 

僕としてはやはり大観衆の前で

こんなかっこいい活躍をして

まわりの僕の同級生達も

尊敬のまなざしを送っている姿を見て

弟として鼻が高かった。

 

特に思春期という

まわりの目に敏感なこの時期は、

兄がこういう存在で、

いい思いはさせてもらった。

 

兄はこのように

人の印象に残るような活躍をしていた。

 

例えばこのリレーの例でいえば、

いくら足が速くても、

トップのままバトンを受け取って、

そのままトップをキープしてゴールしていたら

ここまで騒がれなかっただろうが、

ビリかビリに近いところで

バトンを受け取って、

そしてだんたん追い抜いて行って、

最後の一人を、最後の最後の

ゴール直前で追い抜いて

トップでゴールするという劇的な勝ち方を

小学校でも中学校でもしていたので、

なんというか記録よりも記憶に残る活躍

していたのが大きかったのだろう。

そういう運命の下に生まれたのか、

とにかく兄はそういう事が多かった。

 

 

しかしである。

 

こういう兄がいると、その弟として

必ずしもいい事ばかりではない。

 

兄がスーパースターのように能力が高いと、

たった2人しかいない兄弟だと特に

何かと兄と比較される。

 

例えば足の速さでもそうだ。

 

僕は飛びぬけて

足が速かったわけではなかったが、

決して遅くもなかった。

だけどあれだけ兄が足が速いという印象を

まわりに持たれていると、

僕は特別足が遅いように見られてしまう。

 

人気の面でも、話の面白さの面でも、

どんな事に対しても、あれだけ兄がすごいと、

僕のダメっぷりが、半端なく際立ってしまう。

 

前述の中学の運動会の時にも、

兄の活躍を見た僕のクラスメイトの女の子に

 

「お兄さんはかっこよくて、

足も速くてすごいのに、弟はダメだねぇー」

 

と、ド直球に言われたこともあった。

 

 

そう、僕はスーパースターの兄のせいで、

学校内に限らず、どんな場所でも

これまで嫌というほど兄と比較されてきた。

 

先ほどの女の子のように

直球で言ってくる人もいたが、

直球では言わないけど、その言葉と態度で

 

「兄はすごいけど弟はダメだね」

 

というフレーズが

僕には突き刺さるようにわかった。

 

僕は自分のダメっぷりは認めるが、

兄が僕と同じような人間だったら

僕のダメっぷりも

そんなに目立たなかったのにな、

と思うことは何度もあった。

 

成人して以降もそうだ。

 

兄はファッションにも敏感で、

その時の流行などをいち早く察知して、

それをファッションに活かしていた。

 

近所の若い子達の間でもそれは評判であり、

 

「あのうちのお兄さん、かっこいい、

俺もあのファッションを真似したい」

 

という声さえ聞こえた。

 

対する僕はファッションに疎く、

いつもダサい恰好をしていた。

 

ダサいという言葉を

ストレートに言われたことはないが、

 

「お兄さんのほうは今風の若者で、

弟さんは地味。」とは言われたことがある。

 

「地味」というオブラートに包んだような

言い方でごまかしているが、

要するにダサいと言いたいのはわかった。

 

ダサいのは事実だから。

 

今だっていつも同じ格好をしているし、

流行って何?というくらい

流行りのファッションとは程遠い。

 

このように2人しかいない兄弟なのに

片方が優れていると

僕の劣等ぶりが際立ってしまう。

 

だからもしも僕が一人っ子だったら

こんな思いはなかったのか、とか、

もしも兄も僕と同じような人間だったら?

僕の劣りっぷりが目立つこともなかったのか?

などは数えきれないくらい考えてきた。

 

一人っ子がよかったかな?

というのも考えてはいたが、

しかし、僕は今まで

兄のおかげで助かったことが数多くある。

 

それもまた次回書いていく。

 

 

続く