1日1食(たまに0食)、気まぐれ断食男のブログ

日々食事は1日1食で、たまに0食という変わり者のブログです。思ったことを日々気まぐれに書いていきます。

昔ながらの銭湯

明後日5月5日は端午の節句

 

外に行くと、鯉のぼりが

飾ってある家もあって、

端午の節句という気分が増大して

何となく嬉しい。

 

「こどもの日」、

というかゴールデンウィーク

時期的に陽気がいい季節なので、

晴れの日は特にさわやかな気分で大好きだ。

 

僕は昔は5月5日には必ず

父と兄と一緒に銭湯に行っていた。

 

僕たち家族が行っていた下町の銭湯は、

こどもの日は小学生以下の子供なら

無料で入れてくれた。

 

そして湯船にはしょうぶを入れる

しょうぶ湯になっていて、

まさにこどもの日ならではの対応である。

 

 

そういえば今はこういう

昔ながらの下町の銭湯も

かなり数が減ってしまったようだ。

 

前述の銭湯も、今はとっくに

なくなってしまっているし、

その頃は僕の家から歩いて

10分以内のところに銭湯が3軒はあった。

それがいまは3軒ともなくなってしまった。

 

特によく行っていた

家から一番近い銭湯なんかも

風情があっていい銭湯だった。

 

浴室には富士山の絵が壁に書いてあり、

脱衣場には牛乳やコーヒー牛乳、

フルーツ牛乳などの飲み物が売っていて、

アイスなども売っていた。

 

黄色い桶に赤い字で「ケロリン」と

書かれていたのも思い出すと懐かしい。

 

 

サウナも付いていて、

利用する人は別料金がかかるので、

父はいつもサウナ料金を払って入っていた。

 

僕はサウナ料金を払ってなくても

サウナの中に入って父を呼びに行ったり、

ちょこちょこサウナに出入りしていたが、

番台に座っているおばちゃんは

特にうるさくは言わなかった。

 

昔ながらの銭湯あるあるかもしれないが、

湯舟のお湯はいつもかなり熱めだった。

 

そこの銭湯だと、

いつも温度計は46度を指していた。

 

当然このままだと熱いので、

ドボドボと水を入れながら入る。

 

でもあんまり長い間水を入れていると、

 

「おい、もう熱くねーだろ!」

 

と、常連のおっちゃんに怒られる。

 

 

銭湯の床は、

石鹸なども流れているので滑りやすく、

当然走ったりすると危険だ。

 

だがやはりわかってはいても、

子供はどうしても走ったりしてしまうのだ。

 

僕も滑って転んで脳天を打ったことがある。

 

また別の時には滑ってその勢いで

湯船に頭から突っ込んだ。

 

その時にそれを見ていた

全身入れ墨の入った強面のおっちゃんが

「おいおいおい、大丈夫か?」

と、びっくりして心配してくれた。

 

本当に子供は何をやらかすか

予測できないものである。

 

 

時には母も一緒に銭湯に行ったこともあった。

 

僕は浴室内で大きな声で

 

「かーちゃーん」と叫び、

 

隣の女湯から「はーい」と返事があって、

 

 

「もう出るからねー」

と言うと、

 

 

「あいよー!」

と返事がある。

 

そんなやりとりも今となっては懐かしい。

 

 

風呂からあがると、

アイス、もしくはジュースを

父に買ってもらうのがまた楽しみだった。

 

特にジュース、というか

ほぼ牛乳かコーヒー牛乳だったが、

これを飲むのが楽しみだった。

なぜなら美味しいから。

 

なぜか銭湯の牛乳やコーヒー牛乳はうまい。

紙パックではなく瓶に入った

牛乳やコーヒー牛乳。

 

紙製の蓋を針で刺してパカっと開ける。

 

特に牛乳は普段飲んでいる牛乳よりも

甘みがあって濃厚な気がした。

 

なぜ銭湯に売っている牛乳は

こんなにも美味しいのだろう。

 

たぶん風呂上りということや、

雰囲気でそう感じている

プラシーボ効果というものが

ほとんどだと思うのだが、

とにかく美味しくて、

この瞬間は楽しみだった。

 

いまやこういう昔ながらの銭湯は

激減しているようだ。

 

現代では自宅にお風呂がないという人は

ほとんどいないし、

スーパー銭湯などの存在もあって、

こういうレトロな銭湯は

入る人が少ないのだろう。

 

でもたまにはこういう雰囲気を

味わいたくなる。

 

少なくなったとはいえ、

まだまだこういう銭湯が

ゼロになったわけではないので、

そういうお風呂屋さんには

是非ともがんばってもらいたい。

 

時代の流れというものはあるだろうが、

こういう存在も大切だと感じている人も

確実にいる事を知ってくれればと思う。